AAC活用アイディア:
その他のアイディア
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AAC装置を用いたコミュニケートの機会を作るためのいろんなアイディア

  • 子どもが欲しいものや必要なものをわざと子どもの手の届かない所に置く。

  • 普段何気なく行われている通常の手続きに“驚き”をつくる。−例えば、テーブルにわざとコップを出し忘れたり、外履きに履き替えるときにわざと片方“なくして”みせたり。

  • AAC装置の中に、子どもが他者の注意を適切に引く事が出来るような機能を盛り込む。−例えば、「手伝って〜!」というコミュニケート機能が必要に応じて子どもがいつでも使えるような状態に装置の設定をしておく。

  • 「もっと!」「もう一回!」等の、好みの活動を繰り返すためにコミュニケーション機能を装置の中に設定する。

カレンダー/スケジュールボックスの活用

拡大写真へのリンク:一日の流れを絵で示すスケジュール このAACアプローチは、視覚的な障がいを持つ子どもや、認知面での障がい、あるいはその他複数の障がいを併せ持つ子供たちに特に有効です。カレンダーやスケジュール表などを用いる事で、毎日繰り返し行われる日常の流れをより具体的に整理することができ、子どものより良い理解につながっていくでしょう。子供たちは、次に何が起こるか、という予測を徐々に自分の中でたてられるようになり、次第に、ある一定の流れの中で次に何をしたいかを自ら選ぶ事もできるようになっていきます。

子どもの家庭・園・あるいは両方での生活をいくつかのパートに分け、それぞれの活動・時間を象徴するシンボルを用いて表す。その際、常に同じシンボルを用いる事が大切です。

スケジュールボックス方式の場合、いくつかの底の浅い箱にそれぞれの活動に必要とされる教材・玩具とその活動を示すシンボルを入れ、活動の流れの順に左から右に並べて置きます。また、活動が終った印しとして活動終了後にシンボルを入れる「おわったよボックス」も、全体のスケジュールを示す表の近くに置きましょう。(*スケジュールボックスの一例を do2learn のウェブサイト で見る。)

箱まで準備する必要のない子どもの場合、単に活動を象徴する写真や簡単な絵を用いてのスケジュール表がよいでしょう。子どもは、各活動に移る前にそれらのシンボルが順番に表示された掲示板に行き、これから開始する活動のシンボルを取って活動の場所に一緒に持っていく。そしてスケジュールボックス方式同様、活動が終り次第子どもはその活動のシンボルを「おわったよカード入れ」に入れ、その活動の終りを自分自身確認することができます。

これらのスケジュールは、コミュニケーションの道具としても用いる事が出来ます。例えば、その日に使ったスケジュールのコピーを家に持ってかえる事で、その日に園や学校で何をしたか、お家の人と話す事が促されるかもしれません。あるいは、普段スケジュールに使用しているシンボルを用いて、自分がやりたい活動を選択してそれを周りの人間に伝える事も可能でしょう。また、こういったスケジュールがあれば、その日の予定を子どもに伝えたり、普段と少し違ったスケジュールの場合その変更を説明したり、ある活動が終った事が理解できるように子どもに伝えたりすることが容易になるかもしれません。

ジェスチャー辞書

子どもが主に身振りや手話を用いてコミュニケートする場合、それら一つ一つの身振り・手話の描写と共に、それらの意味と適切な応答の仕方などについての情報を「辞書」として集め、みんなで共有できるようにすることが薦められます。教室内の壁や家庭内の壁に貼れるようなポスタータイプや、あるいはノートタイプの辞書など、様々な方法が考えられるでしょう。

想い出ノート

想い出ノートは、AACシステムの使い方を学びはじめたばかりの子供たちにちょうど良い方法です。過去にやったことやあった事の想い出の品々をアルバムやそれ用のノートに集め、 それぞれの出来事があった日にちに想い出の品を張り付けると共に、そのノートを読む人たちのために少し出来事にまつわる解説を書いておく。

想い出として残されるものは、そのノートの主人公である子ども本人にとって意味のある、そして想い出深いものでなければなりません(例えば、興奮して遊んだ遊園地での写真、誕生パーティーのケーキについていたろうそく、自分ががんばってつくったアート作品、など)。

想い出ノートを子どもと共に開くときには、子どもの発声を励まし、できるだけ自然、かつ楽しい関わりを持てるように心がけましょう。また、子どもの手の届くところに想い出ノートを置いておき、子どもがいつでもノートを開いて想い出の品々を指さすだけでいろんな人とのコミュニケーションを開始できるようにしておくとよいでしょう。想い出ノートを振り返りながら、一つ一つの出来事について子どもと会話を楽しむのは、ある意味子どもと一緒に「物語」を読むようなものと言えますが、ただ、他のどの物語とも違う所は、それがまさにその子ども自身の物語である、というところです。

教材・玩具の調整・改良

電池で動くおもちゃであれば、電池アダプターとつなげてスイッチによって動かせるように改良する事が簡単に出来ます。電池アダプターは、購入する事も出来るし、また簡単な材料で作る事も可能です。また、いずれの電気器具も、スイッチとつなげてスイッチを操作する子どもが電気の流れをコントロールできるように 改良する事ができますが、その電気の流れのコントロールにはいくつかのタイプがあります。一つは、スイッチを押している間だけ電気が流れ、おもちゃが動き続けるタイプ。ラッチ回路モードなら、子どもが一回スイッチを押すとおもちゃが動き、もう一度押すと止まるようなしくみ。そしてタイマーモードの場合は、一度スイッチを押すとあらかじめ設定した時間だけおもちゃが動き続ける。

またこういったスイッチで操作可能な玩具や電気器具は、超音波信号や赤外線信号を通してリモートコントロールをすることも可能です。リモートコントローラーから信号受信機に信号を送り、それを受け取った受信機が作動する事によりそこにつなげられた玩具や電気器具が動く、というような仕組みです。

拡大写真へのリンク:紐のついた車を手元の紐で操作する子ども。 スイッチ等による操作性を可能とする他、おもちゃ・教材の持ちやすさ・運びやすさ・扱いやすさ等を高めることも、重要な調整・改良のポイントです。また、手や腕の動きに制約がある子供たちの玩具・教材使用を支援するためには、おもちゃ使用の物理的安定性を高めるために、一定の「遊びの場」という枠組み(例えば、表面が滑りにくいように調整されたトレイや箱、あるいは安定感のあるイーゼル、など。)を提供する事も有効であると言われています。

子どもが活動を行う台の上にマジックテープを用いて玩具を固定したり、あるいは玩具に紐を取り付けて遠くにあるおもちゃにも子どもが手が届くようにする、または、小さなマグネット片やマジックテープをおもちゃに付ける事で、子どもがヘッドスティックを使っておもちゃを拾ったり、マジックテープが粘着するような材質の手袋で拾えるようにする、などの調整や工夫も簡単にできるでしょう。また、本の調整方法としては、各ページの隅に小さな発泡スチロール片やゴムの充填材をつけてページをめくりやすくするというのも良い案かもしれません。


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