'' 家族の視点 Parent's Perspective
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ある家族たちの夢

「私たちのベッキーに対する夢はいたってシンプルです。・・・ベッキーが他の子どもたちと同じような人生経験をできること。そして、幸せである事。」

「アシュレイに対する私たちの夢は、この子が私たち家族の一員であること。アシュレイがどの程度物事を理解しているかはよく分からないけれど、それでも私たちは、この子が家族の中で起きている事をすべて理解していると思って接しています。」

「私たちのデリックに対する夢は、彼が、自分の事が大好きで自分の事をよく理解できる、普通の子どもに育ってくれることです。」

インクルージョンをはじめよう。

インクルーシブな園や学校を始める際に、家族が主要なチームメンバーとして担える可能性のある役割には次のようなものがある。

  • 計画チームの一員
    インクルージョンの実施について計画するミーティングに参加し、アイディアや提案を出したり、記録係・時計係などミーティング遂行に必要な役割を他の人と順番で担ったりする。

  • インクルージョンの火付け役
    インクルージョンを実施できそうな地域の幼稚園/保育園や小学校をみつけ、子どもを入園/入学させ、そこでのインクルージョン実施の火付け役として計画をサポートする。

  • インクルージョン実施状況の評価者
    地域でインクルージョンを実施している園や学校を訪れ、質の高い幼児教育(あるいは初等教育)という点において評価すると共に、インクルージョンの実施がいかに子どものニーズを満たすような方法で進められているかについての親の目から見たフィードバックを園/学校に提供する。

  • 地域のスポークスマン
    自分達のインクルージョン経験談
    を、正式な場、私的な場、などにおいて他の人たちと分かち合う。

  • 子どものための代弁者
    我が子たちのためにとってベストであると信じる事について、子どもに成り代わって代弁・主張する。

  • 教育者
    園職員や障がい関連専門家などの他のチームのメンバーに、家族や子どもが一般的に持つニーズや、我が子がもつ特別なニーズなどについて情報を提供する。

  • インクルージョン推進者
    家族は、園や学校全体の活動に積極的に関わるなどの様々な方法でインクルージョンを促進・推進することができる。

  • 情報収集者
    チームの中のメンバーや、他の情報源を活用してインクルージョンに関する情報を集める。


スペシャルニーズをもつ子どもの両親が、自分達の子どもを健常の子どもたちと一緒に生活させる事に対して複雑な感情をもつことはままある。インクルージョンの良い点を頭では理解しつつも、我が子が、他の友だちからからかわれたり仲間はずれにされたりするのではないかという心配を持つ事もある。さらには、みんなと一緒の活動ができなくて、かえって「分離」してしまうのではないかという心配もあるかもしれない。他の人と少し”違う”という事を認識するのは、就学前の小さい子どもにはまだ早すぎるのではないか。あるいは、健常の子どもと生活する事で、周りに追い付かなければならないという強いプレッシャーを子どもが感じてしまうのではないか・・・。

また、子どもの面倒を見る教師などの大人たちから、子どもがちゃんと受け止められ、その存在価値を認めてもらえないのではないかと心配する親もいるかもしれない。家族がしばしばインクルージョンの実施にあたって持つ不安として、わが子に必要な個別のケアや注目を教師から提供してもらえないのではないか、ということをよく聞く。あるいは、教師や職員が子どもの持つ特別なニーズに適切に対応する訓練を受けているのだろうか、という不安。

インクルーシブな環境にわが子を入れて初めの頃は、周りの子どもとの違いや自分の子どもの限られた能力ばかりが家族の目についてしまうかもしれないが、時間とともに、我が子が生き生きとやる気をみなぎらせて、他のお友達と同じように活動に参加して成果をあげる姿をしっかりと見る事ができるようになるようである。自分の子どもが、他のお友達を真似る事を通して様々な事を学んでいく事をしばしば家族は喜ぶ。

多くの家族が、障がいをもたない子どもと共に学習し遊ぶ機会をもつことで、我が子がより良い自我概念を発達させていくと感じている。また、健常の友だちと直接関わる機会を提供するインクルーシブな環境は、スペシャルニーズをもつ子どもたちに、困難に立ち向かい、そして何かを成し遂げるチャンスを与えてくれる、と家族は言う。

さらにインクルージョンの実施は、子どもたちや家族たちに、ひとり一人のもつ「違い」を理解し、それを尊重するという事を教えてくれる。そしてまた、スペシャルニーズをもつ子どもたちが友だちを作り、地域の一員となる事を助けてくれるのである。

 

Osborne, S. C., Kniest, B. A., Garland, C. W., Moore, D. D., & Usry, D. O. (1993). Special Care Curriculum and Trainer's Manual. Lightfoot, VA: Child Development Resources.

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コピーライト©2002, University of Kansas, Circle of Inclusion Project.
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